夢見るコアラの日常

日本の政治と経済について勉強中。色々考察していく

なぜ「GoToで儲かった」と観光業界が批難されるのか?

城崎温泉の記事に寄せされた悪意に満ちたコメント

先日、有名な温泉街である城崎温泉に関する記事を読んだ。GoTo停止の延長が決まりキャンセルが続出。損失は20億円を越えるという事態に陥っている。

news.yahoo.co.jp

この現状についても色々と感じるところがある。が、問題はこの記事のヤフコメ。

GoToで儲かっているのだから今更文句言うな」
「苦しんでいるのはあなた達だけじゃない。甘えるな」
「インバウンドのバブルが崩壊しただけ」

あまりにも悪意に満ちたコメントだらけで思わず絶句。GoToトラベルと言う政府介入があったからか、どうやら観光業はだいぶ目の敵にされている様子に見えた。


GoTo
トラベルは日本経済のための施策

omotenashi.work

そもそも、未だにGoToトラベルが観光業界と旅行者だけに恩恵のある施策だと勘違いしている人が多い。が、GoToトラベルは日本経済の成長を促すのに非常に有効な手段である。

上記記事のように、食糧自給率が低く、資源の少ない日本にとって、観光業は唯一残された一筋の光である。関連する業界が多いため多くの雇用を産む効果が期待できるし、過疎化が進む地方経済の活性化にも繋がる。もはや観光業は間違いなく日本の重要な基幹事業の一つだ

そんな観光業界はコロナの影響で瀕死状態にあるのだから、政府が最初に観光業へ介入するのは当然だと言える。事実、GoToトラベルにより観光業は息を吹き返し、コロナ渦であるにも関わらず大きの観光客が訪れることとなった。観光客を受け入れるすべての方々が感染防止のために万全の準備をしてくれたため、地方での感染拡大は起きていない。色々な声が聞こえるが、私個人としてはGoToトラベルは非常に優れた施策であると評価している。

繰り返しになるが、GoToトラベルは旅行業界が儲かる施策ではない。日本経済を豊かにし、日本に住む全ての国民のための施策である。これを忘れてはいけない。


GoToトラベルの1カ月後再開を示唆する理由

www.jiji.com

GoToトラベルは現在全国で一時停止中だが、観光業界は緊急事態宣言が解除される予定の2/7GoToトラベルの再開を要望し、政府も応える方針であることが報じられた。この件についても批判が殺到しているが、とにかく「今の時点で何故1ヶ月にGoToトラベル再開について考えるのか?」という怒りの声が多い。

これについては推測でしかないが、GoTo再開を早めに示唆することで観光業界へ希望を与える目的があったのではないかと思う。実際、地方で飲食店を営んでいる友人から聞いた話だと、やはりGoToトラベル再開に希望を持っている同業者は多いようだ。感染が落ち着いたらまた観光客が戻ってくるのであれば今は耐えるしかない、と。

観光業界はとても辛い状況ではあると思うが、政府からの支援策を最大限に利用し、また笑顔で観光客を迎えて入れて頂きたいと切に願う。今我々ができることは、1ヶ月で緊急事態宣言が解除されよう個々の感染防止に努める他ない。


GoTo Eat
再開は慎重になるべき

www.bcnretail.com

最後に、GoToトラベルと似ているGo To Eatについても少し言及しておく。私としては、Go To Eat再開に関して政府はより慎重になるべき、と考えている。

そもそもGoTo Eatは消費押し上げ効果こそあるが、システム運用についてイマイチな点が多かった。鳥貴族錬金術の話もあったし、そもそも最初から四人単位に限定して運用を開始するべきだった。後からなら何とでも言えるが、最初から大人数での顧客にも適用したことで自分達の首を締めてしまった感は否ない。

GoTo Eatについても緊急事態宣言解除後に再開を目指すのは構わないが、当面は1人~2人に限定する、更に店にアクリル板やアルコール除菌が設置されている等、かなり限定する形で再開することが必要だと考えている。

ただ旅行という行為と異なり、複数人での飲食というとは感染リスクが高い行為であることは変わらない。感染者数によっては再開時期を遅らせたほうが妥当なようにも思う。政府にはGoToトラベル再開よりも慎重に慎重を重ねて検討して欲しい。